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中学受験の過去問で時間配分を学ぶ
中学受験を成功に導くための過去問ですが、いくら6年生の後半期であっても、過去問ばかりの勉強はできません。普段からの授業もあれば、塾によっては特別な講習や問題演習も行なう必要があるからです。しかし、過去問を解くことで試験での時間配分を覚える事もできるというメリットもあるので、しっかりと過去問を使って学習するようにしましょう。
試験のペース配分が分からないと、試験の途中で終了時間が来てしまったり、難しい問題で時間を多く割いてしまったりする可能性があります。まさに、過去問を解く時期になってくると、よく相談を受けるのが、制限時間内に終わらないという悩みです。
どうしてこのような事になるのかというと、今まで制限時間というものに対する経験値が圧倒的に少ないからです。 本当に制限時間をしっかりと意識させられる機会は、月に1回の模試くらいで、それ以外の場合、塾で問題演習をしていても、家で宿題をしていても、ダラダラ解く子は多くいます。
過去問を始めるタイミングで、制限時間内に全て解ききる、もてる力をすべて発揮するという正しい癖をつけておかないと、入試本番が終わったあとに、分かっていたのに時間が足りなかったという最悪の事態になりかねません。
社会の過去問を制限時間内で解ききる有効なテクニックとして、「大問ごとに分解して、時間を意識して解く方法」をオススメしています。
例えば、東京にある有名私立中学の一つ、本郷中学校では、40分で大問3つの問題構成になっています。 問題構成としては、大問1が地理分野、大問2が歴史分野、大問3が公民分野というオーソドックスな問題構成になっています。
今年の本郷中学では、大問1の最初に地理の地形図問題をもってきていますが、これは、地図中から情報を探しながら解かなければいけません。しかも、大問1の問1、問2の正答率はともに50%以下です。
つまり、入試担当者もあえて、このように少し時間がかかりそうな問題をあえて最初に持ってきているのです。これは紛れも無く、時間配分がちゃんと出来るかどうかが求められています。時間の意識が足りない受験生の場合、公民の最後までたどり着けず終わってしまうでしょう。これを防ぐためには、ある程度の目安でも良いので、大問ごとに解く時間をあらかじめ設定してください。
今回の本郷中学のケースで言えば、
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大問1 地理分野 設問数16問・・・12分
大問2 歴史分野 設問数17問・・・12分
大問3 公民分野 設問数18問・・・12分
見直しの時間・・・4分
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このように、大問1題ずつに分解して、それぞれの目安の時間を頭に入れておくシミュレーションがとても重要です。 今回例に挙げた本郷中学は、設問数もほとんど差がなく、大問ごとに均等な設問数になっていますが、中学校によっては、大問1と大問2の設問数が多めの場合もあります。その場合は、問題ごとに自分でかける時間を調整してみましょう。
社会の問題を解いていて時間配分が分からない受験生の多くは、テストにも真面目に取り組んで、頭から最後までキッチリと解いていく子が多いと思います。しかし、そういう解き方では、一度詰まってしまうと大幅な時間を使ってしまいますから、あまりお薦めできないのです。
言葉は悪いですが難問や奇問は後回しにしたり捨てたりする必要もあります。できるだけ簡単な箇所や瞬時に答えが分かるものから解いた方が時間を気にせずに済みますし、一度問題を全て見てみる事も大切になります。
また、過去問では、実際の試験内容が体感できますので、上記のように、どういった時間配分にするべきかも学べるのです。見直しの段階では、後回しにした問題を必ず復習して、覚えきれていない重要キーワードが見つかれば、必ず再暗記する事が大事になってきます。
この時に身につけるペース配分の注意点ですけど、問題を時間内に解く事だけではなく、終わってから見直しの時間も計算に入れておいて下さい。そうした方が、ケアレスミスも防ぐ事ができますし、時間に追われて失敗する可能性もありますから、少しでも余裕が持てるようにしましょう。
中学受験では、少しでもミスができないと考える人がいますが、ペース配分ができ、しっかりと分かっていたなら余裕を持てますので、安心して試験に臨める体勢に持って行って下さい。
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2016年4月よりNHK Eテレ『テストの花道 ニューベンゼミ』地理の番組監修中です。

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